高圧ガス保安協会
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LPガス供給設備の雪害対策について
(56豪雪などの被害調査・実験結果を踏まえて)

今冬の豪雪によりLPガス供給設備に雪害が発生しています。
このため、液化石油ガス研究所にも各地から問い合わせが寄せられています。
そこで、落雪、落氷、積雪などによるLPガス供給設備(LPガス容器、圧力調整器、ガスメータ、供給管等)の被害予想とその対策について、Q&A方式で紹介します。
注)56豪雪: 昭和55年12月から昭和56年2月までの北海道・東北から北陸地方にかけての豪雪。


Q1: 雪下ろしの際にLPガス供給設備に対して、どのようなことに注意すればよいのですか?

A1: LPガス供給設備、容器収納庫や雪囲いに、直接、雪が当たらないように注意する必要があります。また、隣家のLPガス供給設備に対しても注意して下さい。
雪下ろし時の雪がLPガス供給設備などに当たると、圧力調整器、供給管等を損傷しガス漏えい事故に繋がるおそれがあります。
万一、圧力調整器、供給管等が損傷してLPガスが漏えいした場合、直ちに容器バルブを閉めて、火気の使用を禁止し、LPガス販売事業者又は保安機関へ連絡して下さい。
このため、緊急時に容器バルブを閉められるように、LPガス容器の周辺や容器置場までの通路も除雪しておくことが望まれます。

Att1_56豪雪
Att2_雪害予防
Att3_機器の強度
Att6_容器収納庫等
Att7_調整器

Q2: 積雪によるLPガス供給設備の雪害対策としては、どのような措置をしておけばよいのですか?

A2: LPガス容器、圧力調整器、ガスメータなどの設置場所は、積雪により埋没するおそれのない所にするのが基本です。
LPガス供給設備まわりの除雪が不完全な場合、雪が沈降する際の力(締まり)によって、LPガス供給設備が損傷しガス漏えい事故に繋がるおそれがあります。
このため、雪がLPガス供給設備の上に大量に積もらないように除雪して下さい。
また、道路などの除雪、排雪の際も、LPガス供給設備の上に雪をたい積させないようにして下さい。
また、消費設備も同様の対策が必要です。

Att1_56豪雪
Att2_雪害予防
Att3_機器の強度
Att6_容器収納庫等
Att7_調整器

Q3: 豪雪時に、屋外でLPガスが漏えいした場合、どのように対処すればよいのですか?

A3: 供給管など供給設備への積雪の重み・締まり、落雪などの衝撃等により屋外でLPガスの漏えいが発生した場合、漏えいしたガスは雪と家屋の壁などとの間を通り床下に設けられた通気口などから流入して床下に滞留することがあります。床下に流入(滞留)したガスは排除が難しく、時間が経過するにつれて、畳、床材、壁などの隙間から室内へ流入することも考えられますので注意する必要があります。
漏えいしたガスは、屋外の着火源や、床下に滞留した一部のガスが室内まで流入し室内の着火源により着火・爆発するおそれがありますので、ガス漏れを発見した場合、直ちに容器バルブを閉めて、火気の使用を禁止し、LPガス販売事業者又は保安機関へ連絡して下さい。
また、供給管などへの積雪の重み・締まり、落雪などの衝撃等により、マイコンメータS型等がガス配管からのガス漏えいを検出した場合、圧力センサーにより圧力低下遮断機能が働きますが、ガスメータの上流側でのガス漏れには効果はありません。ガスメータの上流側でのガス漏れを発見した場合、直ちに容器バルブを閉めて、火気の使用を禁止し、LPガス販売事業者又は保安機関へ連絡して下さい。
一方、室内に流入したLPガス漏れの発見にはガス漏れ警報器も有効です。警報器は、常時、電源を入れておくことが重要です。

Att4_積雪障害
Att5_ガス挙動実験

Q4: 屋根からの落雪、落氷に対する対策としては、どのような措置をしておけばよいのですか?

A4: 上記のA1及びA3と同様な事態が予想されます。
この対策としては、適宜、安全を確認して雪下ろしなどをして下さい。
しかし、豪雪時には対応が取りにくいことが予想されますので、降雪シーズン前に、建物の風下など屋根等から氷雪塊が落ちやすいところにLPガス供給設備を設置している場合、移設するか又は次のような対策を講じて下さい。
また、無落雪屋根でも建物の風下に雪庇(せっぴ(まきだれ):庇(ヒサシ)のように突出した雪の吹溜り)ができやすいところがあるので気をつけて下さい。

(1) 容器まわりの対策
 1) 容器収納庫を設ける。
この場合、容器収納庫は家屋から離れた独立したものより、家屋に隣接したものの方が、落雪などの衝撃等による横引き配管の損傷を防ぐには効果があります。容器収納庫内には、LPガス容器、圧力調整器、ガスメータなどを収納して下さい。
また、落雪などの衝撃等による影響を考慮して、収納庫からの配管は、横に引き出さずにすぐに立ち上がる構造として下さい。
 2) 雪囲いを設ける。
容器収納庫と同様の効果が期待できます。ただし、雪囲いが小型のものである場合には、雪囲いの側面から雪が入ってくることに注意して下さい。
上記1)の容器収納庫を設ける場合と同様に、雪囲いの内部には、LPガス容器、圧力調整器、ガスメータまでを納めて、雪囲いからの配管についても、落雪などの衝撃等による影響を考慮して、横に引き出さずにすぐに立ち上がる構造として下さい。

(2) 配管まわりの対策
1) 容器収納庫又は雪囲いからの配管は、落雪などの衝撃等による損傷を受けやすい横引き配管とはしないで、すぐに軒まで立ち上がる構造として下さい。
2) 横引き配管を行う場合には、雪に接触しない軒裏などに設置することが推奨されます。
3) 家屋への配管の引き込みは、軒裏の高さから引き込むか、立ち上がりを設けて引き込む構造として下さい。

(3) 給湯器、暖房機などの給排気筒まわりの対策
落雪等により給排気筒が塞がれて、一酸化炭素中毒を引き起こす可能性があります。
給排気筒が塞さがれていないこと、給排気筒のずれ、はずれや腐食がないか確認して下さい。
また、根雪になった場合は、雪が給排気筒を塞がないように給排気筒のまわりを大きく除雪して下さい。
Att1_56豪雪
Att2_雪害予防
Att3_機器の強度
Att6_容器収納庫等
Att7_調整器


出典:

1) Att1_56豪雪:高圧ガス Vol.18 No.10(1981)
2) Att2_雪害予防:高圧ガス Vol.25 No.1(1988)
3)
Att3_機器の強度:LPガス設備の雪害対策について報告書, 高圧ガス保安協会, 昭和59年9月
4)
Att4_積雪障害:LPガス設備の雪害対策についての中間とりまとめ報告書, 高圧ガス保安協会 液化石油ガス消費者保安センター, 昭和55年10月
5)
Att5_ガス挙動実験:漏れたガスの挙動と排除に関する研究報告書, 高圧ガス保安協会 液化石油ガス消費者保安センター 附属研究所, 昭和60年3月
6)
Att6_容器収納庫等:LPガス設備設置基準及び取扱要領 KHK S 0738(2004), 高圧ガス保安協会編, 平成16年7月
7)
Att7_調整器:LPガス設備設置基準及び取扱要領 KHK S 0738(2004), 高圧ガス保安協会編, 平成16年7月




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