- わたしたちKHKは、水素・アンモニア・二酸化炭素(以下、「水素等」)のようなガスが私たちの身近なところで大量に扱われることを想定し、毎年度末開催しているKHK水素セミナーにおいて、KHK自らも講演者となり、KHKが行う技術検討や事故事例に関する情報発信を行っています。
- そこで、水素等の安全な取扱いの観点から情報収集していただくため、過去3年間KHK水素セミナーでKHKが講演してきた内容を改めて再配信します。
- 具体的には、これまでKHKが課題であると考えてきた事項、また、それに対する取り組み状況の他、水素等に関する過去の事故情報に関する動画を再配信します。また、水素等の取扱いにあたっては、高圧ガス保安法の適用を受ける場合があることから、これらのガスを念頭とした高圧ガス保安法関係の解説動画の再配信、水素・アンモニアの物性・取扱いに関する基礎情報をまとめた動画の配信も行います。
- 今回のキャッチアップセミナーでは、これらの再配信動画を通じ、カーボンニュートラル社会における保安に関する情報を収集していただくことを目的としております。ひいては、保安という土台の元、カーボンニュートラル社会の振興という家を建てるという当協会のカーボンニュートラルに対する基本理念を実現したいと考えています。
- 例えば、こんな方に・・・
- 4月に新たに水素、アンモニアといった分野に携わる方にも理解いただけるよう、本ページ末尾にカーボンニュートラルと水素・アンモニアに関する参考情報を記載しました。また、今後各動画の概要や位置づけを以下のプログラムに記載してまいります。これらを参考に、関連の情報把握(キャッチアップ)にお役立ていただければ幸いです。
- カーボンニュートラルと水素・アンモニアに関する参考情報はこちら
<ご注意>
本セミナーの内容は、毎年度末に配信しているKHK水素セミナーのうち、2022~2024年度の3年間にKHKが講演者となって発信した動画の再配信となります。
過去にKHK水素セミナーにご参加されたことがある方は、【10】【11】を除き、配布資料を含め同一の内容となりますので、十分ご注意ください。
2025年度 配信動画一覧 ※所属・肩書きは、講演収録時のものです。
2022年度水素セミナー配信動画
【1】~【3】の動画は、2022年度KHK水素セミナーで配信した映像です。
【1】水素社会の実現に向けた高圧ガス保安協会の取組みについて
高圧ガス保安協会 総務・企画部門 水素センター 所長 小山田 賢治
総合研究所 所長 佐野 尊
保安技術部門 保安基準グループ 保安基準チーム 長島 柊平
- この動画は、KHK水素センター、総合研究所、保安技術部門からのオムニバス動画となります。
- 水素、アンモニアの社会実装を後押しするため、2024年5月、水素社会推進法(正式名称:脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用の促進に関する法律)と呼ばれる法律が制定され、水素、アンモニア等と既存燃料との価格差に対する支援、サプライチェーンに関わる拠点整備費の支援が行われることとなりました。水素センターからは、本法律に関する国の検討状況として2023年1月の中間整理の検討状況を紹介しており、この時点から価格差や拠点整備費の支援策が検討されていることがわかります。(水素センター)
- また、これに伴って想定される水素やアンモニアの大量導入に向けて、関連する規制の現状や課題整理、適正化、合理化を含む環境整備を行うための行動指針として示された水素保安戦略の中間とりまとめについて紹介しています。(水素センター)
- その他、水素、アンモニアに関する大規模サプライチェーン構築に向けたKHKの課題認識などについても説明しています。KHKは、これらの課題認識のもと、優先順位をつけながら現在も様々な取組みを進めています。(水素センター)
- 今後、水素、アンモニアに関する大規模サプライチェーン構築を想定し、高圧ガス保安法が適用となる場合を前提に、関連する技術上の基準として、(1)液化水素、液化アンモニアの貯槽に係る技術上の基準、(2)LPガス貯槽をアンモニアに転用する場合の注意点等について解説しています。(保安技術部門)
- また、KHKの総合研究所で行ってきた技術検討の歴史を説明しています。(総合研究所)
【2】水素とアンモニアの事故事例
高圧ガス保安協会 保安技術部門 保安基準グループ 事故調査チーム シニアスタッフ 山田 敏弘
- 水素、アンモニアは、冒頭に記載したとおり、燃焼させて燃料として利用することもできます。そのため、発電分野や、都市ガスに代表されるガス事業分野での活用されるケースも想定されます。一般的に、その場合には、それぞれ、電気事業法、ガス事業法によって規制されます。また、電気事業法、ガス事業法のいずれにも該当しない場合で、水素やアンモニアを圧縮して高圧にしたり、凝縮して液化ガスにしたりして取り扱う場合には、その圧力という危険性から高圧ガス保安法の適用を受ける場合もあります
- KHKは、高圧ガス保安法の事故について情報収集、調査を行っています。
- この動画では、これから水素、アンモニアを取り扱う場面を想定し、保安のための情報提供の機会として、これまで調査した高圧ガス保安法の事故のうち、水素、アンモニアの事故を抽出して事例紹介しています。
- 具体的には、(1)圧縮水素スタンドの都市ガス改質装置での水素漏えい事故、(2)圧縮水素スタンドの水素放出管開口部での水素着火事故、(3)冷凍設備内の冷媒ガスとして用いられているアンモニアの漏えい事故、(4)冷凍設備内の冷媒ガスとして用いられているアンモニアの漏えい事故(海外事故事例)の4件について説明しています。いずれも、漏えいした場合の危険性も含めて参考になる情報です。
【3】圧縮水素スタンドに係る保安規制の詳説(現規制の解説、規制の変遷など)
高圧ガス保安協会 保安技術部門 保安基準グループ 保安基準チーム 長島 柊平
- 水素の利用方法の1つに、燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)の燃料として利用するものがあります。
- 燃料電池自動車は、自動車に積んだ燃料タンクから供給する水素と、空気中の酸素を燃料電池の中で結合させて電気エネルギーを作るという、水の電気分解と逆の反応を利用し、取り出した電気エネルギーによりモーターを動かして駆動しています。
- 走行中に限ってみれば、駆動に伴って水しか排出しないことから、環境にやさしい車とされており、最近では自家用車(MIRAI:トヨタ自動車(株)など)以外にも、バスやトラック、フォークリフトといった大型車両にも導入されています。
- 燃料電池自動車に水素を充てんするための場所は、圧縮水素スタンド、水素ステーションなどと呼ばれます。非常に高い圧力を保有する圧縮水素スタンドは、高圧ガス保安法によって規制されています。温度35℃における圧力が1MPa以上のガスは高圧ガス保安法の適用となりますが、圧縮水素スタンドでは、最大80MPaを超える非常に高圧の水素を内包しています。
- カーボンニュートラルの流れを受け、高圧ガス保安法における圧縮水素スタンドの技術基準も見直しなどが行われています。この動画では、高圧ガス保安法の圧縮水素スタンドに係る規制の概要や規制見直しの変遷について解説しています。
2023年度水素セミナー配信動画
【4】【5】の動画は、2023年度KHK水素セミナーで配信した映像です。
【4】カーボンニュートラル社会に向けた水素・CCS に関する取組み
高圧ガス保安協会 総務・企画部門 水素センター 所長 小山田 賢治
- この動画では、水素、CCSの普及に向けた課題を、国内外の事故事例を交えながら説明しています。また、これを踏まえ実証事業(大型液化水素貯槽からの漏えいシミュレーション手法の確立)をはじめとするKHKの取組みについて説明しています。
【5】最近の水素関連事故事例
高圧ガス保安協会 保安技術部門 保安基準グループ 事故調査チーム チームリーダー 藤井 亮
- KHKが調査を行った水素に関する事故事例2件、アンモニアに関する事故事例2件について紹介しています。KHKが事故調査を行っている経緯は、【2】の説明欄をご参照ください。
- 具体的には、(1)水素の充てん施設における水素放出管開口部での火災事故、(2)水素スタンドに設置した水素放出管に関連する事故の取りまとめ調査結果(水素スタンドでの事故187件のうち複数回発生している放出管の事故に着目し、各事故を横断的に調査することで注意すべき事項を取りまとめた結果)、(3)応力腐食割れによる液化アンモニア配管母材からの漏えい事故、(4)液化アンモニアポンプメカニカルシール部からの漏えい事故について説明しています。漏えいの注意箇所や漏えいが発生した際の影響について参考になる情報です。
2024年度水素セミナー配信動画
【6】~【9】の動画は、2024年度KHK水素セミナーで配信した映像です。
【6】カーボンニュートラルに向けた水素・CCS に関するKHK の取組み
高圧ガス保安協会 総務・企画部門 水素センター 所長 小山田 賢治
- 水素、CCSの普及に向け、実証事業、技術基準の作成をはじめとするKHKの取組みの最新の進捗状況等について説明しています。
【7】水電解装置に関する基準(KHKS 0871-1)及び水電解装置の電解セルスタックに関する基準
(KHKS0871-2)の制定
高圧ガス保安協会 総務・企画部門 水素センター 開発チーム 小池 峻太
- 水素を製造する方法は様々ありますが、その1つに水電解装置と呼ばれる設備を使用して水素を製造する方法があります。
- 水電解装置は、水を電気分解して水素と酸素に分解することで、水素を得ます。電気分解するためには、電気エネルギーが必要となります。
- 水素は、燃焼時に二酸化炭素を排出しないことが特長の1つですが、その製造過程において、化石燃料を使用し二酸化炭素を排出してしまっては、その特長が無駄になってしまいます。水電解装置は、太陽光をはじめとするいわゆる再生可能エネルギーを電気エネルギーとして活用することで、二酸化炭素の排出を抑えた水素の製造が可能になり、注目されています。
- この水電解装置に関する設計をはじめとする規格は、ISOをはじめとする海外規格は存在していましたが、国内の規格はこれまで存在していませんでした。そこで、KHKは、2024年に新たにこの水電解装置に関する自主基準(KHKS)を策定しました。
- この動画では、新たに策定したKHKSの概要について説明しています。
【8】水素、アンモニア、二酸化炭素の事故事例
高圧ガス保安協会 保安技術部門 保安基準グループ 事故調査チーム シニアスタッフ 山田 敏弘
- KHKが調査を行った水素、アンモニア、二酸化炭素に関する事故事例をそれぞれ1件ずつ紹介しています。KHKが事故調査を行っている経緯は、【2】の説明欄をご参照ください。
- 具体的には、(1)水素の充てん施設における集合容器(カードル)の集合配管からの水素漏えい、爆発事故、(2)アンモニア貯槽入槽点検作業中に発生した被液事故、(3)二酸化炭素消火設備の誤作動による二酸化炭素放出事故について説明しています。いずれも水素、アンモニア、二酸化炭素の危険性について参考になる情報です。
【9】水素等の活用に向けた高圧ガス保安法における詳細基準事前評価制度の紹介
高圧ガス保安協会 機器検査事業部門
検査業務グループ 技術審査チーム チームリーダー 山本 尚樹
- 水素を取り扱う場合、高圧ガス保安法の適用を受ける場合があることは、上の【2】【3】でご説明したとおりです。
- 高圧ガス保安法では、高圧ガスを取り扱う設備などは、法令で定める技術上の基準に従う必要がありますが、この基準によることができないとき、KHKの事前評価を受け、その安全性が立証された場合には、基準によることなく高圧ガス、設備を取り扱うことができます。この仕組みを事前評価制度と呼びます。
- 事前評価を受ける際には、KHKへの申請と評価委員会での安全立証が必要となります。この動画では、その制度の概要について説明しています。
- 今後、水素等の取扱いが増え、その取扱い方法も多様化してこれまで法令で想定していなかったケースが生じ、法令で定める技術上の基準によることができない場合に、法令の改正を待つことなく個々の事例ごとにその妥当性を審議することができるため、この仕組みを知っておくとは、これから水素等を取り扱う皆様にとって意味があるものと考えます。
水素、アンモニアの基礎動画
【10】【11】の動画は、特定高圧ガス取扱主任者講習(水素)、同(アンモニア)の法定講習で使用している映像です。
【10】知って安全・ガスの知識-高圧ガスの特性と取扱い-水素
- 水素は、可燃性という特性をはじめ、空気より軽い、着火しても火炎が見えないといった様々な特性があります。
- この動画では、水素の製造方法、取扱いといった基礎知識をはじめ、燃焼実験といったなかなか見ることができない各種実験映像もご視聴いただくことができます。
- これから水素を取り扱う方々には、大変参考になる内容と考えます。
【11】知って安全・ガスの知識-高圧ガスの特性と取扱い-アンモニア
- アンモニアは、可燃性、毒性という特性をはじめ、水に溶けやすいといった様々な特性があります。
- この動画では、アンモニアの物性、用途といった基礎知識の他、燃焼実験をはじめとする実験映像、検知方法を視覚的に説明するなどしています。
- これからアンモニアを取り扱う方々には、大変参考になる内容と考えます。
開催方法
オンライン(オンデマンド配信)
以下の配信システムにログインしていただき、各講演の動画をご視聴いただきます。
配信システムへのログイン用のURL・ID・PW、資料は、お申込み・ご入金確認後に別途事務局よりご案内します。
配信システム :ひかりクラウドスマートスタディ(東日本電信電話株式会社)
受講推奨環境 :ひかりクラウドスマートスタディのウェブサイトをご確認ください。(外部リンク)
(東日本電信電話株式会社のウェブサイトにアクセスします。)
オンデマンド配信は、事前に録画した動画を一定期間配信する形式です。配信期間中、お好きな時間に何度でも繰返しご視聴いただけます。
配信期間
6 月 4 日(水)10:00 ~ 6 月 30 日(月)17:00
お申込
お申込受付期間:5 月 14 日(水)10:00 ~ 6 月 18 日(水)17:00
※お申込の際は、ECサイトのシステム障害情報をご確認のうえ、お申込みくださいますようお願いいたします。<確認はこちらから>
参加費
KHK会員 : 14,000 円(税込み)
一般(KHK非会員) : 18,000 円(税込み)
法人申込*(KHK会員) : 49,000 円(税込み)
法人申込*(KHK非会員): 63,000 円(税込み)
*法人申込の区分
- 法人申込の区分をお申込みいただいた方は、集合型教育など、任意の複数名の方々でご視聴いただけます。
- 法人申込の区分の申込単位は、事業所単位です。(例えば、本社でお申込みいただいたIDとPWを、所在地の異なる他の事業所と共有して使用することはできません。)
- 法人申込の区分をお申込みいただいた方に配布する配信システムへのログインIDとPWは、申込1件につき4アカウント分です。
- 法人申込の区分をお申込みいただいた方は、4つのアカウントを配信期間中、申込いただいた事業所内で自由にご利用ください。
(KHK会員に関するご注意)
KHK会員の対象は次のとおりです。
(1) KHK本部にご入会いただいている事業者会員、団体会員及び賛助会員に所属する従業員
(2) KHK本部にご入会いただいている個人会員
(3) KHK支部が設けた支部協賛者の従業員
都道府県の高圧ガス関係団体(**県高圧ガス保安協会など)の会員の方は、KHK会員の参加費は適用されません。 |
お申込に関する注意事項
- お申込後に参加費のご入金をいただいた参加者に対し、資料、動画視聴サイトのログインIDとPWをメールにより配布します。
- 資料、IDとPWの配布は、原則としてご入金完了後のご案内となります。お申込後に自動送信されるお申込受付メールの入金期限(コンビニ支払い・銀行振込)より前もってお振込みいただくようお願いいたします。会社都合等によりご入金が遅れる場合は、お申込み時の備考欄または本ウェブサイトの末尾にある水素センターのお問合せフォームよりご連絡ください。
- 申込責任者が複数名の参加者を同時に申し込む場合の配布資料、IDとPWの送付先(申込責任者又は参加者個別のいずれか)は、お申込フォームの「参加票・資料等の送付先」にてご選択いただけます。
- 配布するIDとPWは、お申込いただいた参加者1名に対し、1つです。1つのIDとPWを複数名で共有することはご遠慮ください。
- 配信期間中もお申込を受け付けます。ただし、配信期間の延長は致しません。
日本国外からお申込みを希望される方への注意事項
- 資料と動画は、日本語のみとなります。
- お申込方法は、本ページ末尾のお問合せフォームからお問合せ下さい。
- 既に申込用のアカウントをお持ちの方は、通常どおり上記のECサイトよりお申込みください。ただし、参加費の決済方法は、(1)クレジットカード、(2)コンビニ、(3)銀行振込(請求書)から選択いただけますが、(1)クレジットカード以外の決済方法をご希望の場合は、お申込み後に本ページ末尾のお問合せフォームからお問合せ下さい。
IDとPWのお知らせ日
- 6月1日(日)までにお申込及びご入金いただいた場合:6月2日(月)中にログイン用のIDとPWを記載したメールをお送りします。
- 6月2日(月)以降にお申込及びご入金いただいた場合:ご入金完了の翌日から2営業日以内にログイン用のIDとPWを記載したメールをお送りします。
お申込のキャンセルについて
- お申込後に自動送信されるお申込受付メールに、キャンセル希望の旨を記載し、h2@khk.or.jpまでご返信ください。
- キャンセルの受付期限は、動画視聴サイトのログインIDとPWの配布メール送信前までとさせていただきます。
申込者情報の取扱いについて
(申込者情報の取扱いについて)
◇ 高圧ガス保安協会(KHK)は、セミナーお申込みをされた方のプライバシーを尊重します。
◇ お申込みの際に氏名、住所等の個人情報を収集しますが、これらの情報はこのセミナー受付のために使用するほか、
高圧ガスに関する講習会・書籍等の情報提供にも使用することがあります。
◇ KHKは、個人情報について適切な管理を行っています。
◇ KHKは、収集した個人情報を次のように使用することはありません。
・申込者の個人情報を外部に意図的に公開・提供すること。
・外部からの個人情報の公開・提供の依頼に対して本人の同意を得ずに提供すること。
ただし、法令により開示しなければならない場合を除きます。 |
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