飲食店等で長期間使用していなかったガス機器などを使用し始めるときには、思わぬ事故が発生するおそれがあります。ガス機器の状態、使用手順や換気扇・防火ダンパーなどの設備の動作を十分に確認の上、使用を再開してください。
過去には定休日明けの飲食店にて11名の負傷者を出す一酸化炭素中毒事故が発生しています。
事故の概要:
飲食店(パン屋)において、従業員がガスオーブンに点火したところ、従業員11名が一酸化炭素中毒症状を訴え病院に搬送された。原因は、当該ガスオーブン排気筒のダンパーを閉止した状態でガスオーブンを使用したため、一酸化炭素を含む排気が外へ排出されず、室内へ逆流したもの。
なお、当該飲食店では運営会社が変わったため、定休日前日の終業時に排気筒ダンパーを閉止し、定休日明けの始業時にダンパーを開けてからオーブンに点火することを知らされていない従業員がおり、この従業員が定休日明けに、ダンパーが閉まっていることを知らずにガスオーブンに点火していた。
また、2020年7月30日には、新型コロナウイルスの拡大を踏まえた休業後の営業再開を目指す飲食店において、死傷者を伴う事故が発生いたしました。
事故の概要:
飲食店において、店内で内装工事中に何らかの原因で爆発事故が発生しました。原因は現在詳細調査中です。
経済産業省ウェブサイト(福島県内で爆発事故(死傷者20名)が発生しました)
●業務上ガスを使用する飲食店等において、休業等でガスを長期間使用しない場合や事業を再開する場合には、LPガス販売事業者、都市ガスの小売事業者等(以下「LPガス販売事業者等」という。)に連絡してください。また、リフォーム等工事を行う際にも、LPガス販売事業者等に連絡をしてください。
●ガスの臭いを感じる、頭痛・めまいがするなどの異常を感じたら、直ちにLPガス販売事業者等が指定している緊急連絡先へ連絡してください。
・使用中の火気は全部消してください。
・火気は絶対に使用しないでください。
・着火源となる換気扇、電灯等のスイッチに絶対手を触れないでください。
・窓や戸を大きく開けてください。
・ガス栓やメーターガス栓を閉めてください。
●ガス漏れの発生を素早く認知するには、ガス漏れ警報器の設置が効果的です。なお、ガス漏れ警報器は、常に電源に接続しておいてください。
経済産業省のウェブサイトにも同様の注意喚起がされておりますので、そちらもご覧ください。
経済産業省ウェブサイト(業務用ガス機器の使用の再開に際しての注意)
https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/oshirase/2020/05/20200528-01.html
ご不明な点がございましたら、以下までお問い合わせください。
高圧ガス保安協会 保安技術部門
TEL:03-3436-6103