技術基準について
高圧ガス保安協会(KHK)は、時代のニーズや技術の進捗に柔軟に対応しつつ、高圧ガスの製造、販売、消費、移動などの高圧ガスの取り扱いに関する保安を促進するため、技術基準作成基本方針に基づいて、技術基準整備3ヶ年計画を策定し、高圧ガス保安協会規格(KHKS)などの技術基準の制定及び制定した技術基準の見直しを行っています。
技術基準の制定及び見直しについては、その過程における公正性、公平性、公開性を重視し、これらを原則とする技術基準策定プロセスに基づいて行っています。
具体的には、KHK技術基準策定における統括諮問機関として位置付けられている技術委員会の技術委員が、実質的な技術基準の策定を行う各規格委員会(圧力容器規格委員会、移動容器規格委員会、高圧ガス規格委員会、冷凍空調規格委員会、液化石油ガス規格委員会、供用適性評価規格委員会、耐震設計規格委員会、水素等規格委員会 計8委員会)の規格の制定・改正などについてのレビューを行っています。
加えて、パブリックコメントの実施などにより、コンセンサスベースの技術基準の策定を行い、KHKSなどの高い公共性を確保することで、幅広く活用される技術基準の策定に努めています。
こうしたプロセスを経て策定されたKHKSなどについては、高圧ガス保安法又は液化石油ガス法上の国が定める告示や通達において引用されている重要な基準も多く制定されており、これら法令等を補完する形で活用されているところです(「告示・通達に引用されているKHKS」をご参照下さい)。
KHKでは、技術基準の制定、改正に関するご提案、技術基準のご質問、改正などに関する提案などを随時受け付けています。ご提案の方法など、詳しくは各規格委員会のページをご覧ください。
技術基準策定組織について
技術基準の策定を行う委員会組織は次のとおりです。
技術基準の策定は、技術委員会の決定する技術基準作成基本方針に従い、各規格委員会が中心となって行います。
※各委員会部分をクリックすると当該委員会のページにジャンプします。
技術基準の策定プロセスと関係規程類
高圧ガス保安協会の技術基準は、公正性、公平性、公開性を重視した策定プロセスにより審議され、制定・改正されます。
策定プロセスにおける委員会などの組織の役割は以下のようになります。
技術基準の分類
高圧ガス保安協会における技術基準の分類
(1) |
規 格(KHK Standards) |
|
規格は、技術的な定義、指導、規則又は特性を記した文書であり、その内容により次の2種類に分類しています。
1. |
基 準 |
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遵守すべき要求事項を示したもの |
2. |
指 針 |
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守ることが望まれる事項を示したもの |
|
(2) |
質疑応答・運用解釈(KHK Interpretations) |
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質疑応答・運用解釈は、規格等に対して寄せられた質問に関する回答及び規格等の運用解釈を記した文書です。 |
(3) |
技術文書(KHK Technical Documents) |
|
技術文書は、(1)及び(2)以外の文書であって、次のものが該当します。
1. |
技術的な成熟度その他の点で、十分なコンセンサスに達する段階には至っていない規格案であって、将来的に制定が期待されるもの |
2. |
規格等の作成根拠に関する技術調査報告書等 |
|
技術基準の一覧、制定・改正の状況等
KHK技術基準の概要など一覧については、こちらになります。
KHK技術基準一覧
また、KHK技術基準の制定・改正状況などについては、こちらになります。
KHK技術基準の制定・改正状況等
共同規格について
技術基準の整備にあたっては、技術基準作成基本方針に基づき、他の標準化団体等との協力を密にし、共同規格の制定に積極的に取り組んで行くこととしています。
共同規格に関しご要望等のある標準化団体等におかれましては、対応する分野を所掌する各規格委員会事務局までお問い合わせください。
技術基準の必要性、共同規格をご要望される標準化団体等における規格検討体制、共同規格原案作成の進め方などをご確認させていただいた上で、共同規格制定等の可否について決定いたします。
共同規格についてもKHK単独規格と同様に、公正性、公平性、公開性を重視したKHKの技術基準策定プロセスにより審議されます。
(ご参考:共同規格制定・改正等の流れ)
法の要求に基づいて作成及び告示・通達に引用されているKHKS
KHK技術基準のうち、以下のKHKS(基準・指針)については、高圧ガス保安法又は液化石油ガス法上の国が定める告示・通達に引用されています。また、法の要求に基づいて作成しているものもあります。
<高圧ガス保安法関連>
法の要求に基づいて作成しているKHKS
令和6年7月9日現在
基準等の名称 |
要求している法 |
基準等を所掌する
規格委員会 |
第一種製造者 特定の事業所用 保安教育計画の指針(KHKS 1801-1) 2022 |
高圧ガス保安法第27条第6項の規定に基づき制定 |
高圧ガス規格委員会 |
第一種製造者 一般の事業所用 保安教育計画の指針(KHKS 1801-2) 2022 |
第二種製造者、第一種・第二種貯蔵所の所有者又は占有者、販売業者、特定高圧ガス消費者用 保安教育の指針(KHKS 1801-3) 2022 |
第一種製造者 冷凍関係事業所用 保安教育計画の指針(KHKS 1305) 2022 |
冷凍空調規格委員会 |
告示・通達に引用されているKHKS
令和6年7月9日現在
基準等の名称 |
引用されている告示・通達 |
基準等を所掌する
規格委員会 |
超高圧ガス設備に関する基準(KHKS 0220) 2020 |
高圧ガス保安法及び関係省令等の運用及び解釈について(内規)
(8)特定設備検査規則の運用及び解釈について |
圧力容器規格委員会 |
圧縮水素蓄圧器用複合圧力容器に関する基準(KHKS 0225) 2019 |
容器等製造業者登録基準(KHKS 0102) 2010 |
容器保安規則の機能性基準の運用について |
移動容器規格委員会 |
アルミニウム合金ライナー・炭素繊維製一般複合容器の技術基準(KHKS 0121) 2016 |
溶接容器溶接補修基準(KHKS 0180) 2017 |
保安検査基準(一般高圧ガス保安規則関係(スタンド及びコールド・エバポレータ関係を除く。))
(KHKS 0850-1) 2017 |
保安検査の方法を
定める告示 |
高圧ガス規格委員会 |
保安検査基準(液化石油ガス保安規則関係(スタンド関係を除く。)) (KHKS 0850-2) 2017 |
保安検査基準(コンビナート等保安規則関係(スタンド及びコールド・エバポレータ関係を除く。))
(KHKS 0850-3) 2017 |
保安検査基準(天然ガススタンド関係) (KHKS 0850-5) 2017 |
保安検査基準(液化石油ガススタンド関係) (KHKS 0850-6) 2017 |
保安検査基準(LNG受入基地関係) (KHKS 0850-7) 2018 |
保安検査基準(液化石油ガス岩盤備蓄基地関係) (KHK/JOGMEC S 0850-8) 2018 |
保安検査基準(圧縮水素スタンド関係) (KHK/JPEC S 0850-9) 2018 |
保安検査基準(冷凍保安規則関係) (KHKS 0850-4) 2011 |
冷凍空調規格委員会 |
ベローズ形伸縮管継手の基準(KHKS 0804) 2022 |
・高圧ガス保安法及び関係省令等の運用及び解釈について(内規)
・高圧ガス保安法第14条第1項及び第4項、第19条第1項及び第4項並びに第24条 の4第1項に基づく軽微な変更の工事の取扱いについて |
高圧ガス規格委員会 |
フレキシブルチューブの基準(KHKS 0805) 2022 |
高圧ガス設備の供用適性評価に基づく耐圧性能及び強度に係る次回検査時期設定基準(KHK/PAJ/JPCA S 0851)2022 |
・認定高度保安実施者の認定について
・認定高度保安実施者に関する認定の基準の詳細について
・認定完成検査実施者及び認定保安検査実施者の認定について(内規)
・特定認定事業者及び自主保安高度化事業者の認定について(内規) |
供用適性評価規格委員会 |
高圧ガス設備等の耐震設計に関する基準(レベル1)(KHKS 0861) 2018 |
高圧ガス設備等の耐震性能を定める告示の機能性基準の運用について |
耐震設計規格委員会 |
高圧ガス設備等の耐震設計に関する基準(レベル2)(KHKS 0862) 2018 |
<液化石油ガス法関係>
法の要求に基づいて作成しているKHKS
令和6年7月9日現在
基準等の名称 |
要求している法 |
基準等を所掌する
規格委員会 |
液化石油ガス販売事業者用保安教育指針(KHKS 1701) 2022 |
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律第18条第2項に基づき制定 |
液化石油ガス規格委員会 |
告示・通達に引用されているKHKS
令和6年7月9日現在
基準等の名称 |
引用されている告示・通達 |
基準等を所掌する
規格委員会 |
液化石油ガス屋内用低圧ゴム管基準
(KHKS 0708) 2021 |
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則の機能性基準の運用について |
液化石油ガス規格委員会 |
液化石油ガス燃焼器接続用継手付ホ―ス基準
(KHKS 0721) 2022 |
LPガス設備設置基準及び取扱要領
(KHKS 0738) 2019 |
・バルク供給及び充てん設備に関する技術上の基準等の細目を定める告示
・液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則の機能性基準の運用について |
液化石油ガス法施行規則関係技術基準
(KHKS 0739) 2003 |
バルク貯槽の告示検査等に関する基準
(KHKS 0745) 2022 |
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則の運用及び解釈について |
附属機器等の告示検査に関する基準
(KHKS 0746) 2022 |
バルク貯槽及び附属機器等の告示検査等前作業に
関する基準(KHKS 0841) 2021 |
液化石油ガス用マイコン型流量検知式
自動ガス遮断装置基準(KHKS 0751) 2022 |
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則の機能性基準の運用について |
上記の告示・通達において引用されているKHK技術基準のうち、以下については、全文を公開しています。
保安検査基準(KHKS 0850シリーズ)
ベローズ形伸縮管継手の基準(KHKS 0804)
フレキシブルチューブの基準(KHKS 0805)
バルク貯槽及び附属機器等の告示検査関係基準(KHKS 0745、KHKS 0746 及びKHKS 0841)等